ラブハンターに狙われて。

とにかく。腕を掴まれたまま。めいいっぱい社長から離れた。


見上げて見る社長の顔。ゆっくりと近づいてくる…。

うぅ…見れば見るほどカッコいい。


だけど、このままじゃヤバいでしょう？とにかく早く逃げなきゃ。


「そんなに逃げなくてもいいじゃないか」

社長のもう片方の手があたしに伸びてきたその時



「誰かいるんですか？」



奥から男の人の声！


思わず「誰かぁー！」と叫びそうになったあたしの口を社長の大きな手のひらが塞いだ。



「ふごっ」となっていたら耳元で


「きょうは、これぐらいで勘弁してやるけど。次は、ちゃんとした返事。聞かせてくれよ」


ゾクリとくるような吐息まじりの声で囁かれた。