ラブハンターに狙われて。

きっと嫌われた。社長も、きっと元カレみたいに誰かを抱くんだ。


そう思うだけで、胸が締め付けられるぐらい痛くて苦しい。


苦しいよ…。気づいたら、涙がボロボロとこぼれ落ちて…あたしは、体を丸めて泣いた…。



「奈津…」


社長が耳元であたしの名前を囁いた。


あたしは、その声を聞こうとしなかった。



きっと…傷つくような事を言われるんだ。



きっと…社長も、元カレみたいに…



「ごめん…。もう泣くなよ…ごめん…」



社長の声とぬくもりが、優しく包み込むようにあたしを抱きしめた…。




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