ラブハンターに狙われて。
戸惑い
「奈津、行くよ」
「はい。社長。今行きます」
鏡で髪型をチェックして、玄関であたしを待つ社長の元に駆け寄ると
あたしの腕を引き寄せ顎をクイッと細長い指で上げると
「うっ…ん…」
朝から熱いキスが降ってきた。
やっと離れた唇が動き発せられた言葉は
「社長じゃないだろう。直紀だろう」
社長と言った罰だと、もう一度、苦しくなるぐらいのキスをした。
社長と関係を持った次の日の朝。あたしが作った朝食を食べながら
「奈津。きょうからこの部屋で暮らすんだ。いいな?」
突然そう言い出した社長。
「えっ?どうしてですか?」
突然の言葉に、戸惑って聞くあたしに
「お前と離れて暮らしたくない」
そう真っ直ぐな瞳で言われて、断ることなんてできなかったあたし。
「はい。社長」
そのまま、社長の部屋で過ごすようになって一週間が過ぎた。