ラブハンターに狙われて。

「相川です」


ここでは、あたし達、社長と社員の関係だからね。


「どうぞ」



直紀の声に、緊張しながら扉を開けた。



「社長。お話はなんでしょうか?」


“社長と社員”

そう頭の中で何度も繰り返した。

じゃないと、ビシッとスーツをカッコよく着こなしている直紀に


今すぐ抱きつきたくなるから…。



ここは社長室。



仕事よ。仕事。



懸命に、自分の心に言い聞かせた。




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