Parting tears
こんな暗い場所で独りになるのが怖かった私は、この時とても安堵したのを覚えている。その頃怖い話しをよく皆でしていたので、トイレの中で思い出し、怖くなっていたのだ。
「結麻ちゃんの誕生日って八月何日?」
何で分かったんだろう。そう思いながらも、始めて名前を呼ばれて心臓の鼓動が速まった。
「えっ、何で分かったの? 誕生日は八月八日だけど」
驚いて訊くと、和哉は端整な顔で笑った。綺麗な笑顔が印象的である。
「さっき、誕生日過ぎてすぐ免許取りに行って、四ヶ月経つって云ってたから」
成程。私の話しをよく聞いていたのか。じゃ和哉は誕生日いつなんだろう。
特に理由もないが、同じ質問をした。
「和哉君は誕生日いつなの?」
「俺は十二月一日」
「じゃ、誕生日迎えたばかりだね」
今日が十二月六日だから、和哉が誕生日を迎えて五日目か。
「結麻ちゃんの誕生日って八月何日?」
何で分かったんだろう。そう思いながらも、始めて名前を呼ばれて心臓の鼓動が速まった。
「えっ、何で分かったの? 誕生日は八月八日だけど」
驚いて訊くと、和哉は端整な顔で笑った。綺麗な笑顔が印象的である。
「さっき、誕生日過ぎてすぐ免許取りに行って、四ヶ月経つって云ってたから」
成程。私の話しをよく聞いていたのか。じゃ和哉は誕生日いつなんだろう。
特に理由もないが、同じ質問をした。
「和哉君は誕生日いつなの?」
「俺は十二月一日」
「じゃ、誕生日迎えたばかりだね」
今日が十二月六日だから、和哉が誕生日を迎えて五日目か。