空の大切なもの

はぁ はぁ



全力で走ってきた俺は、息苦しくなってその場に座り込んだ。


こんな所まで来てしまった。



帰らなきゃ



何処に――――?




おばさんの家に――?




もぅ誰もいないあの家に―――?



頬に何かが流れた  
涙だった…


もぅこの道を帰っても帰りを待ってくれている家族は……




もぅ、いないんだ
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