空の大切なもの
いきなり後ろから飛びついて来たのは、カズだった。


カズ、新田 一哉とは小学校からの付き合いで今は同じバレー部に所属している。

明るくて人なつっこいやつだ。




「お腹減った――!!どっか寄って帰ろ―」


「俺行かね―。 テスト近いから勉強するわ。」


「え――!?ソラのがり勉野郎―!」


「うっせ!」




カズとこんな風に話しながら自転車置き場の方に歩いていると、校舎から誰か出て来るのが見えた。



「シン!!シンも今帰りか?」


「あぁ、ちょっと図書室で本読んでた。」



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