午前0時のシンデレラ
*おまけ
‥*シンデレラに甘美な愛を*‥
柳があたしの世話係に戻って、1ヶ月。
見事両想いになれたわけだけど、甘々な毎日を過ごしているわけでもなく。
「はい、凡ミス発見やり直し」
「くっ…見逃しなさいよバカ!」
何も変わらず、相変わらずな毎日を過ごしていたりする。
「見逃してどーすんだよ」
最もな意見をため息混じりに言った柳は、あたしをじっと見る。
心臓がどくんと高鳴ったのは、柳の瞳があたしを捉えて離さないから。
「…な、何よ」
「お前、太った?」
あまりに真剣にそう言われ、頭にカッと血が昇る。
「~失礼ねっ!この無遠慮男!」
あたしはそう吐き捨てると、ガタンと椅子から立ち上がった。
「おい、咲良…」
「もういい!今日は終わりよ!」
べーっと舌を突き出して、あたしはずかずかと部屋を出た。
力任せに扉を閉めてから、自分の態度を思い返してため息が出る。