薔薇
―1時間目 数学―


「今日は、2年の復習をするぞー!!
いいかー!?」

妙にテンションの高い先生・・・。

そんな事を思いながら配られたプリントをのぞく・・・



「・・何この難しいプリント・・・。
分かんないし。」



目の前にあるのは、見覚えがあるような数式達。

私の青ざめた顔から察したのか、

「朝姫ちゃん、教えてあげようか・・・?」

と、偶然隣の席になった、亜由美ちゃんが申し出てくれた。

亜由美ちゃんの指導の下、
大嫌いな数学に悪戦苦闘していると、
突然教室のドアが
『ガラッ』
という大きな音と共に開いた。


―この時が、私とあなたの出会いだった


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