あなたに会えた喜び
「しつれいしまーす」


 そう言って教務室に入ったあたしを、中にいた職員たちは一斉にあたしをみてザワついた。



 そう。あたしは問題児なのだ。

 悪いことして教務室に来るのもこれで10回目かな…?

 そんなことを思いながら渋々福田の説教を聞いていた。




「あなたは何でそうなんです!してもいい事と、してはいけないことの区別が付けられないですか!?もう中学3年ですよ!今度また何かしたら、両親を呼びますからね!」



 福田の声は教務室を通り抜け、廊下まで聞こえてただろうといくぐらいの大声だった。





 福田の説教が終わるとあたしは、頭をさげて教務室を出た。













< 4 / 147 >

この作品をシェア

pagetop