あなたに会えた喜び
一歩、また一歩とあたしに近づいてきている。


まだ誰なのかわからない。





(こわい・・・)



黒い影の相手が手を伸ばしてきた。



「や・・・やっ!優介君っ!」


とっさに出てきた言葉は大好きな人の名前だった。




「礼・・・?」



「ぇ・・・?」


「礼じゃん!」


「ゆ・・・優介君・・・?」


「うん。もう目ぇ覚めたの?」


「ふぅぅっ・・・うぇっ・・・」


「!?何で泣いてんの!?」


「だって…っ…変なぁ人…だと…思っ…」




“トンッ”



「ごめん・・・。電話しても出ないから教室に行ってみれば礼が寝てたから、寝顔ずっと見てた。んで、今コンビニまで飲み物買いに行ってきた」




そう言いながらあたしを強く抱きしめる優介君。





「優介君の…ばぁかぁ~~っ…」



「(笑)ごめんって」




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