あなたに会えた喜び
美央が帰ったのを確認してなのか、お母さんはあたしの部屋に勢いよく入ってきた。
バーン!!
そういって壁とドアが激しくぶつかる音がした。
「なっ…何?お母さん。」
「礼。あんたもういい加減にしなさい!」
「へぇ?」
「今日担任の福田先生からあたしの会社に電話があったのよ。“テストでカンニングした
からご家庭で十分注意してください”って。礼!あんたこれで何回目なの?今まで目をつ
むってきたけど…。お母さん、先生から電話くるのこれで3回目なの。」
うそ………。
「美央ちゃんといるのがいけないんじゃないの!?あの時だって美央ちゃんの紹介だった
じゃない。」
「それは違っ…!」
って言う前にお母さんは
「もう美央ちゃんと関わるのはやめなさい。」
そう一言言い終えて母はあたしの部屋を出て行った。
あたしは、その場から動けなかった。