番長さんは恋する乙女
「翔太うざい」
そう。
あたしはこのあたりを仕切る番長だ。
ヤンキーたちと遊ぶのも楽しいけど、
やっぱり普通の
女子高生としていたいのだ。
「多分結歌さんに普通の
女子高生は無理だと
思いますけどねぇ」
翔太の言葉を無視して
あたしはすたすたと歩く。
「結歌さん。今日風紀委員いますよ」
風紀委員。
その言葉であたしの
ヤンキースイッチが入った。
「風紀委員…上等だ。ゴラァ!!」
「それでこそ結歌さん♪」
翔太が嬉しそうにニヤリと笑った。