番長さんは恋する乙女
「あ。そういや
あんたのダーリンは??」
「は??誰それ」
「都筑よ。あんたいっつも一緒にいるじゃん。
付き合ってるんじゃないか
って噂になってるわよ」
「はああああ!!??」
心外だ!!
「「付き合ってねーし!!」」
誰かと声がかぶり、
あたしは驚いて振り返る。
「翔太。あんたやっと
西条の魔の手から
抜け出ることができたのね」
「はい。いやぁつらかった…」
翔太は遠い目をする。
一体何があったんだ。
「そんなんだから噂されるのよ」
めぐはあきれたようにつぶやく。
「神原(カンバラ)。俺はな、
結歌さんの右腕だ。
それだけは覚えておいてくれ。
それに結歌さんと噂なんて…」