番長さんは恋する乙女
こっちをちらっと見て、
ため息をつく。
「何ため息ついてんのよ。
こっちこそ願い下げよ」
あたしは翔太をにらみつける。
「もう付き合ったら??
そしたら結歌も運命だの
なんだの言わなくなるし」
「めぐひどい」
上目遣いで反論する。
「にらんでるの??」
「上目遣いだっ!!」
「だめねぇ結歌。
上目遣いはこうするの」
ドキンッ
だ…だめだあたし…。
上目遣いをするめぐに
ときめいてしまった。
いやいや、あたしはおっさんか!?
「さあ結歌もするのよ!!」
「はいっ師匠!!」
「あほだこいつら」
翔太は一人、つぶやいた。