大好きな君にエールを
そして、シゲさんの声のする方へ走っていった時だった。
「シ、シゲさん大丈夫ですか!?」
1年達の驚く声がグラウンドに響き渡った。俺と永松は駆け足でシゲさんの元へ。そして、シゲさんを見て目を丸くしてしまった。
「あっははー。みんな驚きすぎだからっ。これくらいヘーキヘーキ!」
シゲさんは……頭に包帯を巻き、左腕に湿布を貼っていた。みんな開いた口が塞がらない。
「シゲどうしたんだよっ。その怪我……」
2年の先輩がシゲさんを見た。
「いやーチャリで通学してたらすべっちまったみたいで。バランス崩して左側に倒れちった」
「大丈夫なのかよ!」
「あぁ。保健の先生はただの打撲だってさ。2週間もすれば治るってさ」