大好きな君にエールを
よかった。……よかったよ、2週間くらいで治るなんて。
「おっ?康也泣きそうだな?そんなに俺が好きかー?」
安心していると、シゲさんと目が合い話しかけられた。
「す、好きだなんてそんな……俺、そっち系じゃないですっ!」
「そんな真面目に考えんなよっ。なんだかフラれた気分ー」
ぶーと拗ねるシゲさんはケガ人には見えなかった。
「さ、気を取り直して練習するぞ!」
新キャプテンの遊さんがみんなをまとめた。俺は永松と整列した。
「よかったなっ永松、シゲさんそんなにケガひどくなくって」
3年生が引退してからピッチャーは永松、キャッチャーはシゲさんのコンビだった。
「……んーまあな」
いつもの永松だった。