大好きな君にエールを

side*麻帆





「ぃやあぁっ!」


バシィッ!と竹刀の音が鳴る。あたしは軽くガッツポーズをした。


「麻帆いい感じよっ!」


先輩にもホメ言葉をいただき、さらに嬉しさが倍増した。


「この調子なら今週の大会は楽勝じゃない?」


「いや、まだまだです!まだ気を抜くわけにはいかないので、楽勝とかは……」


「わかったわ。ごめんね、楽勝だなんて言って。さ、練習開始よ」


夏の合宿から今日まで、毎晩素振りを続けてきた。空を見上げて一呼吸おき、それから素振りをする。


その時の空気が星たちとマッチして、とても新鮮で最高なんだ。



荒ちゃんにも教えてあげたい……そう思った。



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