大好きな君にエールを
そして、新人戦の日が来た。1年生は先輩達からお守りを貰った。優しい先輩達で嬉しいなぁ。
「麻帆、落ち着いてやんなよ!」
「はいっ!」
「負けたりしたら、部員全員にチョコレートおごりなっ」
「はいっ……は……はひ?」
「とりあえず行って来ーい!」
あたしは先輩から背中を押され、試合に挑んだ。チョコレートって……。
でも、先輩はあたしの体の異変に気づいてくれたんだと思う。
緊張。冷や汗。震え。
全部を体感していた。絶対にこれらを体感しないわけがないんだ。
緊張をほぐすために、笑わせてくれた先輩に感謝します。
あたしは深呼吸をして相手に立ち向かった。