大好きな君にエールを




「ひーちゃん何して……」


「好きなら伝えなよっ」


「へ?」


「荒嶋くんのこと好きなら、荒嶋くんに届けたいならどんな手段でも使いなよっ」


叫ぶひーちゃんを引き止めに来たのに、あたしはひーちゃんの考えに反対する気持ちは、なくなっていた。


は、恥ずかしいけど……伝えたい。あたしは空を見上げた。


「あ……荒ちゃーんっ!あたし、大会で3位に入賞しましたぁっ!これからもいっぱい頑張ります!だから、荒ちゃんもレギュラーになれるように頑張れーっ!」


伝え終わると、ひーちゃんがピースサインをしてくれ、あたしも返した。


……スッキリした。


荒ちゃんに届いたかどうかはわからないけど……空は見ていた。


空は、あたしの想いを受け止めてくれたんだ。



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