大好きな君にエールを

side*麻帆





「麻帆ー!こっち足りないよー」


「はい!今持ってきますっ」


急いで部室の机からプリントを取りに行くあたし、麻帆は早いことでもう高校2年生になった。


そして今日は部活動紹介がある。座っている新入生はみんなどぎまぎしていて、あたしも1年前はあんな感じだったんだと思った。


各部、新入生の前で部活の様子を発表する。バスケ部やバレー部の迫力はすごい。


そしてあたし達、女子剣道部の紹介の番が来た。1列になって新入生の前に並ぼうと一歩踏み出した時、


ズッテーン


体育館に大きな破壊音が鳴り響いた。原因は……あたし。そう、あたしは剣道着の裾に足が引っ掛かり、大胆にズッコケてしまったのだ。



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