大好きな君にエールを
「麻帆マジウケたよー」
紹介が終わってからの藍の第一声だった。
「うるさーい。あたしだってヘマしたくてしたわけじゃないもん」
「まーね。でも、練習風景の紹介の時の麻帆格好良かったよ!」
「そうかな。でも、もう2度とあんなヘマしないから」
初っぱなから恥ずかしい思いをしてしまった。でも、新入生が少しでも、剣道の面白さを感じてくれたならいいな。
「じゃ、各自着替えて教室に戻りなさい」
部活は相変わらず忙しい。練習量もハンパなくキツい。
だけど、辞めようとは考えたことない。だって、あたしは剣道が好きだから。