大好きな君にエールを




いつか、先輩と同等に戦える日が来るといいな。そして気を引き締めて、竹刀を握りしめた。


「みんな、そこまで!ちょっと集合!」


珍しく練習中にキャプテンから集合がかかった。部員達は『はい』と同時に集合した。


「みんな、今何月かわかる?」


イキナリのキャプテンの言葉にみんな唖然とした。だって、何月かなんて小学生でもわかる。……だけど、3年生だけは違った。


「……もう4月です」


栞先輩が目の色を変えて答えた。


「そう、もう4月なんだよ。あたし達3年がこうやってみんなと一緒に部活出来るのは、あと少しなの。……だいたいあたしが言うのわかるよね?」


慣れてきた部活、慣れてきた先輩達とのコミュニケーション。



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