大好きな君にエールを
「あと、これからは2ヶ月弱は、恋愛はほどほどにしなよ!部活に支障が出る恋愛ならするなぁっ」
冗談混じりに言うキャプテンと少しだけ目が合った。まさか、ね。
「だってよ、あーさぽん」
藍が肘を小突いてきたが、
「あっ、あたしは大丈夫だよっ。会えないし、それに……連絡も滅多に取れないし。第一、荒ちゃんも今忙しい時期だもん」
「ほーお。でも、本当の本当は寂しいんでしょ?」
「……さぁっ」
あたしは曖昧な返事をして竹刀を振り始めた。
ブンッ
寂しくないわけじゃない。
ブンッ
だけどどうしようもないこと。
ブンッ
あたしは荒ちゃんを信じてるんだから。
────……信じながら、エールを送ることしか出来ないのだから……