大好きな君にエールを




────……そして、地区大会が1日1日着実に迫っていたある日。


「あの南原高校から声がかかり、土曜日に南原高校と練習試合をすることになりました!」


キャプテンの声にみんなが驚いた。


「南原とっ!?」

「うっそー!!」


いろんな言葉が飛び交う。みんなが驚くのも無理ない。


だって南原は……強豪校なんだ。毎回大会では、優勝。団体戦も個人戦も必ず決勝に残るんだ。そして全国への切符を手に入れる。


うちも決して弱くはない。それなりに勝ち上がってるし、地元では名も知れてる。だけど、南原と比べたら……話にならない。


「どうして南原なんかがうちと練習試合を?」


「うちの顧問と南原の顧問が知り合いらしくてさ。それで、地区大会に向けて戦ってみようかって話になったらしいよ」



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