大好きな君にエールを
side*康也
「──…ッ──…ッ」
耳元で鳴り響くのは電話が切られた後の寂しい機械音。
麻帆…どうしたんだ?俺…何かしたか?1回目はイキナリぶちって2回目は『ごめん…今、話したくない』って切るなんて。
しばらく受話器から手が離せなかったが、永松を待たせていることに気づき慌てて受話器を置いた。
「どうした荒嶋?顔死んでるぞ」
永松がスポーツドリンクのキャップを閉めながら聞いてきた。
「俺…彼女に…嫌われたのか?」
「なんで疑問系?」
「俺もわかんねぇ。でも1回目はすぐ切られて、2回目は…話したくないって一方的に切られた」
わかんない。何かあったに違いないけど…どうしたんだ、麻帆?