大好きな君にエールを
────…次の日。
「…ーい、おーい康也ーっ!」
自分の名を呼ばれてハッとした。
「早いなっ!まだ練習が始まるまで時間あるぞ?」
俺を呼んだのはシゲさんだった。今日は日曜日で2部練だ。
「はいっ。永松と一足先に体をならしておこうと思って」
「おー勝(マサル)もかっ。お前らは相変わらず野球一筋だなっ」
そう言ってシゲさんもストレッチを始めた。勝とは永松の下の名前だ。今、永松はトイレへ行っくついでに自販機へ行っている。
「康也ー」
「はいっ!!」
「…何かあったかー?」
俺…何も言ってないのに。まさか…ストーカー?
「んな疑いの目を向けんなよ。なんかさ、康也の顔が何かあったって物語ってるから」