大好きな君にエールを
そして1週間が過ぎた。俺は1週間なかなか練習に集中出来ず、監督やコーチに怒られっぱなしだった。
「荒嶋って恋になると周りが見えなくなるのか?」
公衆電話に向かう途中、永松がボソッと聞いてきた。
「そ、そんなことねぇけど」
「だったらケジメつけろ。恋ばかり考えてる奴とは練習しにくい」
わかるよ。永松の言いたいこと。
「ごめん…」
「謝るのは俺にじゃない。今は彼女だろ」
永松の言葉は冷たい言い方に聞こえるときもあるけど、でもしっかり俺の心を考えて言ってくれるんだ。
そんな永松だから、俺は内側の心を見せることが出来るんだ。
そして、公衆電話ボックスに着いた。