大好きな君にエールを
side*麻帆
「もう、何なのさっ!?」
あたしは愚痴を吐きながら、ぶちったケータイをベッドへ投げ捨てた。
シゲさんを信じろって言ってるじゃない。だけどどうして信じれないのよ!!無性に苛立つあたし。
それにせっかく花龍のキャッチャーになれるチャンスなんだよ?
少しは嬉しいと思わないのかな。自分が、シゲさんと同じ位置に立てるということを。
あたしはベッドにポツンといるケータイを見つめた。だけどケータイは無反応。
…やっぱり荒ちゃんから連絡は来ないっか。
当たり前だよ。今回はやけに派手に喧嘩…やっちゃったし。それにあたしからぶちったし。
中学ん時はこんな言い合って喧嘩することもなかったのに。遠距離になってから…かなり増えた。
「…荒ちゃんのあほー」
あたしは体育座りをして顔を伏せた。