大好きな君にエールを





「元気出しなよ、麻帆」


「うーん。ひーちゃぁーん…やっぱりあたしの態度って悪かったかな?」


「…悪くないとも言えないな。いつもの麻帆にしては超不機嫌だったってのが伝わってくるし」


や、やっぱり。


「でも、荒嶋くんも荒嶋くんかなって思う。悲しい気持ちを八つ当たりとして麻帆にぶつけるなーって感じ」


八つ当たり…か。なんだか前のあたしのパターンみたい。それだけ荒ちゃんは辛かったんだ。


「でも最終的に、どっちが悪いとか言えないかな。あたしは、ね」


ひーちゃんは持っていたポッキーを口へ運んだ。あたしはじーっとポッキーを見ていたが、だんだん剣道の竹刀に見えてきた。


「…てゆーか、麻帆部活は?」


「あっ!悩み過ぎて時間オーバーしてしまったぁ!!」


あたしは慌てて荷物を詰め込み、部活へ向かった。







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