大好きな君にエールを




「まぁ、それなりにな」


永松からの返事は曖昧だったけど、密かに笑った横顔は本物だった。


永松にばかり気をとられていると……


「ゔっ……」


足に痛みが走った。


やっべ……また筋肉痛が……


「どうかしたか?」


心配してくれていても、やはり無表情に見える永松。


「な、なんでもねぇ」


筋肉痛なんて笑われる。2ヶ月もこのタイヤ練はしてるのに。


まだまだ練習が足りねーな。




甲子園なんて、夢のまた夢だ。




それでも諦めたくねーんだ。


諦めちゃダメなんだ。



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