大好きな君にエールを





あんな人のボールを取れるなんて…すごいよ、荒ちゃんもシゲさんも。


「おぉ、今日の花龍の永松の球、いいんじゃないですかっ?」


「ですね。キャッチャーとの会話が上手く出来ていますね」


「はい。キャッチャーの茂山が決勝後に倒れて、一時は棄権も考えられた花龍でした。がしかし、荒嶋という選手を起用し、甲子園球場に現れましたね!」


解説者達の話で、荒ちゃんの名前が出てきた。ふふっ。なんだか照れくさいな、あたしが。


そして、ついに試合開始。荒ちゃん達は後攻になった。


アルプススタンドが一気に盛り上がる。テレビ越しでも、熱気が伝わってくる。


真夏の熱い戦いが、荒ちゃんの熱く燃える戦いが始まった瞬間だった。







< 319 / 526 >

この作品をシェア

pagetop