大好きな君にエールを
あの時は先輩からもらったお守りに感動したなぁ。うるっときたっけ?
そしてあたし達は、昨年と同様で1年生にお守りを渡した。あの3人組も作ってくれたみたいでホッとした。後輩達は目を潤ませながら試合に挑んだ。
「あたし達も1年の時って、あんなにガチガチだったのかな?」
1年生の試合を見ながら藍が呟いた。今はそうでもないけど、やはり1年の時って緊張しちゃうんだなと感じた。
そして我が子を見守るような新人戦は終わった。入賞した子もいれば、あと一歩という惜しい子もいた。だけどあたしは思うんだ。
「今日の試合は始まりの試合。勝っても負けてもいいスタートを切ったのは間違いないよ」
あたしの言葉に藍が手を叩いた。その拍手がみんなにも感染していった。
おめでとう、1年生。君たちも新たなスタートを切ったんだよ。