大好きな君にエールを





絢子達3人が俯きながら謝った。そしてあたしも謝った。


「へなちょこでごめんね」


絢子達がイライラしていたのも仕方がない。だけど、仕方がないで済ませないようにしよう。


絢子達がこうやって本音を話してくれたんだ。この絢子達からの羨ましさをキャプテンとして繋げなきゃ。


あたしは絢子の肩を抱いた。だけど絢子は普段の絢子に戻って、フンッと言いつつも泣いていた。


────…


「…一件落着?」


「そうなのかな?わかんない」


絢子達が部室を出ていってからあたしと藍が交わした言葉だった。


その日から絢子とは普通に接するようになった。


「麻帆、たらたらしないでシャキッとしな」


強い口調だけど、嫌じゃない。あたしはニヤけて絢子に飛びついたけど、すぐに引き離された。







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