大好きな君にエールを
荒ちゃん、キャプテンって大変だよ。みんなの考えを聞かなきゃならないんだ。
でもね、あたしキャプテンをやれてよかったって思うよ。
だって、正面から向き合えば意外と簡単に解決しちゃう問題が山ほどあるんだから。
あたしは気合いを入れ直して、練習に没頭した。
────…
そして月日が経ち、12月ももう最後になった。部活帰り、今日は部活納めをした。今年はもう部活がないんだなと空しくなった。
「まだかな、まだかなぁ…」
これが最近の口癖。答えは1つ。荒ちゃんの帰りを待ってるんだ。
あの甲子園から4ヶ月。ケータイが鳴らない日々で寂しかった。だから…
♪〜♪〜♪
ケータイが鳴った。あたしは慌てて通話ボタンを押し、泣いた。大好きな君が帰ってくるとの知らせだった。