大好きな君にエールを
「考え込んでるな」
「…誰のせいだと思ってんだよ、永松っ」
遠距離3年目。付き合ってるのは中3の9月に告ったから、今の5月現在で…2年8ヶ月になる。
そうか…いつの間にかこんなにも長い年月を2人で過ごしていたんだな。
付き合って半年で遠距離恋愛をすることになって、寂しいながらも麻帆は送り出してくれた。
なんだろう…今、無性に麻帆の声を聞きたい。
麻帆が浮気なんてするわけない。だけど、絶対にしないとも…限らない。
「永松…部活終わったら付き…」
「電話だろ、俺も行く」
この時は、裏切り…その言葉が俺の体からは消えていた。
きっと俺が部活を終えてから電話をするから、部活が終わってるであろう麻帆は電話に出られるはずだ。
そんな淡い気持ちでいっぱいだった。