大好きな君にエールを
毒舌だけどいつも背中を押してくれる言葉をくれる永松。…サンキューな。
1つ1つボタンを押していく。ボタンを押すたびに麻帆の笑顔が浮かんでくる。
プルルルル…俺と麻帆を繋げてくれるコール音。出てくれるか不安になりながらも電話は切らない。
そんな祈りが届いたのか、
「もっもしもし、荒ちゃん!?」
あたふたして電話に出た麻帆。きっと電話が鳴って慌てたんだろうな。
「よっ、…冬ぶりだな!」
麻帆が電話に出た嬉しさを隠せずついつい口角がニヤけてしまい、口を抑えた。
「そうだねっ。こんな時間に電話なんて、今部活終わったの?」
「あぁ。なーんか麻帆の声が聞きたくなったから」
本当はクラスメートの浮気話を聞いて、心配で電話したんだけど…な。
「あたしは…毎日荒ちゃんの声が聞きたいよ」
なぁ永松…俺、浮気の心配より麻帆が泣かないか心配だよ。