大好きな君にエールを
予選前で部活も大変だったハズなのに、こんな手作りを作ってくれるなんて。
感心するよ、お前ら全員な。
「お前ら最高ーっ」
キャプテンが1人1人に抱きつこうとしたが、逃げ回る後輩共。可哀想なキャプテンだった。
────…
「じゃあ、明日は遅れるなよ!」
そして、それぞれ解散をした。俺は永松の隣へ。
「…ついてくんなよ」
「仕方ねーだろ?同じ寮に帰るんだからさっ」
「嘘つけ。ついてくるくせに」
「やっぱりバレたか?永松の練習についていくこと」
明日大会なのに、永松が直で寮に帰るわけがないことくらいわかっていたんだ。
永松は勝手にしろと言い、スタスタと歩いていった。俺は必死に追いかけて、大会前の恒例のあの河原へ向かった。
久々の河原は少し草が伸びていたが、空気がうまいことには変わりなかった。