大好きな君にエールを





「超、近所メーワク」


永松が眉間にシワを寄せながら言った。だけど続けて小さな声で言ったんだ。



「甲子園に行くぞ」



────…そして甲子園の予選が開幕した。


「ストライク!試合終了っ!」


俺たち花龍は、準決勝まで全てコールド勝ち。準決勝では先制点を取られたが、倍以上に奪い返し勝利。


そして決勝では…


「打ったー!!」


最終回の永松の満塁ホームランが甲子園への切符を手に入れた。俺もホームランには届かなかったけど、点数に繋がるヒットを打ちまくった。


荷物をまとめて通路に出ると、たくさんの報道陣達が待ち構えていた。


まずは、監督と永松へのフラッシュがすごかった。インタビューに対応しつつ、光が来るなんて相当だと思う。


永松は日焼けした顔以外はいつもと変わらず、平然と記者達のインタビューに応じていた。







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