大好きな君にエールを
「あ、それにしてもさっきの話は何なんだよ。麻帆ちゃんが甲子園に来ないとかなんやら…」
あ、シゲさんは知らないんだ。俺と麻帆が距離を置いていること。
「あ、今コイツ彼女と距離を置いてるんです。電話したら、彼女が男といたそうで」
永松がスラスラと話した。な、永松ー!
「え?…麻帆ちゃんが浮気?」
「あ…いや、ただの後輩としか思ってなかったらしいんですけど、麻帆を疑った俺が俺自身が許せなくて…」
「距離を置こうって言ったわけか?麻帆ちゃんは何て?」
「待ってるって…言われました」
俺が言った途端、シゲさんは止まった。どうした?と顔を覗くと…
「康也ぁー麻帆ちゃん…マジいいコじゃねーかよぉっ」
シゲさんが顔をぐしゃぐしゃにしながら言った。