大好きな君にエールを
永松がいつものように構える。俺は永松とアイコンタクトをとる。…よし、来い!永松。
バンッ
ボールを取った瞬間、俺は口角を上げた。永松…明日決勝なのに、最高の球投げんなよな。
「お前ら…」
声がしてシゲさんを見た。
「お前ら、成長したなーっ!!」
ガバッと俺達に抱きついてきた。
「すげぇよ永松!すげぇよ荒嶋ぁー!お前ら超ヤバイんだけどっ」
褒められたことも嬉しかったが、一緒に野球をしていた頃の呼び方にも嬉しくなった。
「明日の決勝マジで楽しみになってきた!お前らのバッテリーはすごいって聞いてたけど、1球でこんなにわかるなんてなっ」
見上げた星空は俺たちの成長を優しく見守っていた。
─────…そしてついに、甲子園の決勝が始まった。