大好きな君にエールを
「絢子…」
「今まで麻帆についてきたのに…キャプテンがそんなんじゃ、あたし達勝つ気しないんだけど?ね、みんな」
絢子の言葉に藍も含めて、全員が頷く。あぁ…そうなんだ。みんなはあたしについてきてくれたんだよ。
こんなへなちょこキャプテンに、青春を捧げてくれたんだ。あたしは、いっぱい息を吸い込んで言った。
「さっきの取り消し!絶対に地区大会を最後の試合にしないぞーっ!」
『おーっ!!』
絢子、ありがとう。
絢子とも色々あったけど、絢子はあたしについてきてくれたね。
文句も言われるけど、やっぱり絢子が剣道部にいてくれてよかったって思うよ。
「さっきの意気込みカッコ良かったよ、あさぽんっ」
帰り際、藍がニコッと笑いながら言った。あたしは精一杯のガッツポーズをした。