大好きな君にエールを
結果はどっちでも良くないの。あたしは、1つでも多く試合がしたいんだ。
「ずいぶん強気じゃなーい?」
「それくらいの誠意はなくちゃ、荒ちゃんには敵わないよっ」
「やっと出たね、麻帆の口癖の荒ちゃんが!」
あたしはピースサインをして、竹刀を持って外へ駆け出した。
あたしのマイ竹刀、いつも傍にいてくれてありがとう。あたしはあなたがいたから、試合に勝ち上がれたんだよ。
この弦も…荒ちゃんの悲しみを知らせてくれたね。
空を見上げる。星が踊っているように見えた。
ねぇ、荒ちゃん…
絶対に荒ちゃんも予選突破してね?そして甲子園で大活躍してね?
あたしも明日頑張るよ。君に負けないように、君に恥をかかないように試合をするよ。
あたしは竹刀を握りしめ、心の中で決意表明をして竹刀を振りおろした。