大好きな君にエールを
ドキン…
甲…子園…
「毎年ここらじゃどんちゃん騒ぎよ?うちの旦那も甲子園好きだから今日も観に行ってたのよ」
だからおじさんは帰りが遅かったのかと藍が頷いた。
「でも、まぁ麻帆ちゃん達は強化合宿に来てるわけだし、甲子園なんて眼中にないかな?」
ふふっと笑うおばさんに何も言えなかった。
甲子園が眼中にないわけがない。本当は気になって気になって仕方がないんだ。
荒ちゃん達はいつ試合?試合に出るの?マスクをかぶるの?
「そういえば明日は決勝だったかな?ねぇ、お父さんっ」
おばさんはあたし達が食べ終えたかき氷の皿をおぼんに乗せ、おじさんの元へ。
「あ、麻帆!!花龍勝ってるよ!」
ひーちゃんが手招きをしてケータイを見せた。
「明日の決勝は、花龍と毎年甲子園に出場してる春ヶ岡だよっ」
花龍が…決勝?荒ちゃん達が…決勝?