大好きな君にエールを
「藍ちゃん達からちょこっと聞いちゃった。甲子園に彼氏くんがいるんでしょ?」
藍とひーちゃんめー。あたしは小さく頷いた。
「あたしが言うのもアレなんだけど、この時間(とき)は1度きりよ?好きな人の大事な試合を観に行かなくて後悔しない?」
「あ…その…」
「そーだよっ、あさぽん」
すると藍が戻ってきた。
「あたし達はあさぽんに会いに行ってほしいのっ」
「藍…」
「今、光留はオープンキャンパスに行ってるけど、あたしと光留の本当の目的は剣道をしにきたわけでもないし、オープンキャンパスに来たかったわけじゃないの」
あたしは首を傾げた。
「あさぽんに、彼氏と会ってもらうため」
藍を見るとあたしをじっと見てきた。
「今まで会えなくて辛かったでしょ?今現在もギクシャクしてるしさ。でもこのままじゃ嫌でしょ?会いたいでしょ?」