大好きな君にエールを
「泣くなよ、麻帆」
この包み込むような声が好き。さらに涙を誘うよ。
「う、うるさーい。…寂しかったんだから…」
「俺も…寂しかった」
「荒ちゃーん…」
「そーこーで、そんな泣き虫で寂しがり屋な麻帆ちゃんにプレゼント♪」
イキナリ、テンション高めに話す荒ちゃん。あたしは首を傾げた。
「はい。中学に引き続きね」
手のひらには、第2ボタンが置かれた。あたしの目からは涙が溢れた。
「それと…俺からの下手くそなラブレター付き。短いけど」
荒ちゃんが真っ赤な顔をしながら小さな紙を手渡した。嘘…ラブレター?
「読んでいい?」
「…あっちで読め」
あたしは荒ちゃんの返事を聞かずその場で開いた。