大好きな君にエールを
だけど、その期待もつかの間だった。
「さ……3対3……」
風山先輩がホームランを打った後、少し気が緩んでしまっていた俺達花龍高校。
しかし、それがいけなかった。
ホームラン直後、相手にヒットばかり打たれ、終いには……同点という結果に。
「なぁ……次って……」
「あぁ、9回裏だな」
恐る恐る永松に聞くと、゙9回裏゙という言葉が耳に入った。
最終回、相手の攻撃で打者は4番バッターだ。
花龍に緊張が走った。