大好きな君にエールを
気がつくと俺の視界も滲み出した。
「悔し泣きか、荒嶋」と永松が表情を変えずに聞いてきた。
「バーカ。これは男泣きってゆー素晴らしい泣き方なんだよっ」
アホらしいけど言い返した。すると……
「永松っ、荒嶋!」
先輩達の肩や頭を撫でていたキャプテンに呼ばれた。俺は慌てて涙を拭い、背筋を伸ばした。
「荒嶋〜そんなきっちりしなくていいから。……2人ともお疲れだったな」
「「はい」」
「この試合で、一緒の地では戦えなかったけど、お前達と他の後輩達よりも身近で戦えてよかったよ。
でも……ごめんな。負けるなんて、めちゃくちゃ格好悪いとこ見せちまったな……」