大好きな君にエールを
「……明後日帰ってきちゃ悪ぃか?」
「そ、そんなんじゃないよっ」
あたしは慌てた。そんなわけないじゃん!
「じゃあ、なんでそんなにテンション低いんだよ。やっぱ俺、帰ってこない方が……」
「ち、違うっ。……あたし合宿なの。明後日から合宿があるの」
ふとカレンダーに付けていた印が目に入った。
合宿と書き、4日間分を赤線で引いている。そう、あたしは明後日から合宿なのだ。
「だから、荒ちゃんとは会えない……かも」
会いたいけど、会えないだろうな。
会ってたくさん話したい。荒ちゃんのこともたくさん聞きたいの。
「そっか……」
荒ちゃんの沈んだ声があたしを締め付ける。