大好きな君にエールを




──side*麻帆──


「……ん」


窓から差し込む太陽の光に目が眩んだ。そっか、もう朝か。


「……って今何時っ!?」


あたしはベッドから飛び起きて、ケータイを開いた。


『AM10:08』


荒ちゃんとの待ち合わせ時間は、お昼過ぎの1時半。よかったぁ、まだ時間はある。


だけど、予定より寝坊をしてしまったあたしは慌てて洗面所へ。


「あら、麻帆おはよう」


洗濯機から洗濯物を取り出すお母さんが、あたしを見た。あたしは歯磨きをしながら「おひゃよ」と返した。


「あっ、そういえばさっき優帆をバス停に連れていった帰りにね、康也くんのお母さんと会ったわ」


優帆とはあたしのお姉ちゃん。今は大学2年生だ。バスで大学に通ってるため、バス停まではお母さんが送っている。



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